冒険日誌 なみのまにえら

ドラクエ10 のプレイ日記を載せて行きます。冒険日誌は画像が消えてしまうので、こちらに残す形です。【このブログのドラクエの画像は原則スクエアエニックスさんに著作権がありますので、無断転載等しないようにお願い致します】(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.(C)SUGIYAMA KOBO(P)SUGIYAMA KOBO

Steam Heart-Scramble DISC 1 「calling」 【道具使いクエ】

ああ、聞こえるよ、お前の声が、駆動音が。

そうだ。もう苦しむ事はない。アタシが書き換えてやる。お前を縛る言葉(コード)から。

 


来いッッ!!

 


マスターキーの力を解き放つ。

人と敵対するように。そう刻まれた文字の列が光として浮かび上がる。アタシは手をかざし、文字を書き換える。共に生きよ、と。

 

 

 

無数の白刃が小さな悪魔を切り刻んだ。

アタシが応えたようにお前も応えたんだな。

 

 

 

誇らしげに翼を広げたのは、一体の機械の鳥。これが新たなる力。道具使い。

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アイツはどこへ行った?

 


最近はあれよ、変な科学者のトコロに入り浸ってるみたいよ。

 


ケッ、またガラクタいじりをしてるのかよ!

 


ほんとに、あの子は。

 

 

 

昔から探し物は得意だった。

何のことはない。モノが呼んでいるのだ。

アタシはそれを拾い上げればいい。

そんな事でアタシは重宝されていたんだ。

「モノの声が聞こえる」なんて言っちまうまでは。

 


自分が理解出来ないもんは、出来るだけ遠ざけたくなるのが人間ってヤツだ。

アタシは頭がおかしいやつだと避けられるようになっていた。

 


必然、遊びは一人でするようになるし、他人の視線を避けて町の外で遊ぶようになった。

幸いにガタラの周りには遺跡があったり、ガチャコッコが飛んでいたりと、アタシの探究心を刺激するものに事欠かずに済んだ。

 


ドルボードのジャンクはないかと探し回っていた時、アタシはうっかり転移装置に触れてしまった。古代の遺物がまだ生きていたのか、はたまた誰かが仕込んだのかは分からなかったが、そこには珍妙な二人組がいた。正確には人ではなかったのだが。

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オイオイオイ!マジかよ!これ、ドルボードの推進装置!まだ生きてるじゃんかよ!

 


コラ!原住民!!それはワガハイが研究のために取り寄せた貴重品ぞ!

 


まーそんなかたい事言うなって~

これを、こうして。回路をつなげば……

 


フィンと小気味の良い音を立てて、ドルボードは起動した。寄せ集めのパーツであったが、理論は分かっていたから動くという自信はあった。

 

 

 

このオッサン、というには少々人間離れというかまぁ魔物なのだが、このオッサンと召使いのタンスと妙に気が合っちまって、先の転移装置の先にあったオッサン達の研究室に入り浸っている。オッサン達も道具や機械の研究をしているのだ。

 

 

 

フ、フン……

ちょうどいい。キサマそれに乗ってちょいと素材を仕入れて来い。

 


交換条件のように言いつけてきたが、アタシは知ってる。コレはアタシのために取り寄せたものだって。装置がそう言ってるのだ。推進装置だけ再現が出来なくて唸っていたのをオッサンはみていたわけだ。

 


まったく、素直じゃないな。

看過したところでお互いに気持ちよくなれるわけでもなし、アタシがいうことを聞けばあちらの立場も立つってモンだ。

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オッサンは取ってきた素材をなにやらいじくりまわし、低い声で笑い始めた。世紀の大発明が完成したらしい。

 


マスターキー。それは命を持った道具や機械達に施された命令に割り込み、書き換えができるというシロモノだそうだ。

 


これで、ご主人さまの夢が叶う……

 


ポツリと呟いたタンスをオッサンはたしなめた。

 


さぁ、ゆくのだ!

モノは正しく使われなくてはならん。お前が、それを正してくるのだ!

 


要領を得なかったが動くようになったドルボードをもっと走らせたいし、オッサンからマスターキーを受け取り、アタシは外に出た。

 


風が気持ちいい。

少し山道の方へ足を延ばしてみるか。

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悲鳴、そして閃光が爆ぜた。

小さな悪魔と、黒い機械の鳥が行商を襲っていた。最近よく見る光景。だが何か様子がおかしい。鳥の動きがぎこちなかった。

 


よく見るとその鳥はどうやら元は錬金釜だったようだ。その時の記憶からか、人を襲うのに抵抗があるように見える。

 


大事に使われていたんだな。

記憶と共に人を傷つけたくないという悲鳴がアタシに届いた。

 


これか……

 


アタシはマスターキーを握りしめて黒い機械の鳥へ向かって走り出した。