カミハルムイ 桜の森の満開の下で 前編
カミハムルイ城に入るのは初めてだ。
中庭は他の種族にはないため息が出るくらい美しいものだった。
研究室へ寄ってみたが博士は寝不足で機嫌が悪く取り合ってもらえなかった。
本棚にドルワームのドゥラ院長の手紙が入っていた。魔障研究に注ぐ情熱は本物だったんだと改めて思わせる内容だった。
それだけに、人の心の難しさを思う。
王室へ挨拶によると、王は不在のよう。
50年前に滅びた実家に何があったのか調べに行ってるらしい。
そこへ妙に親近感のあるおっさんが入ってきた。なんか笑顔を向けられたがなんなんだ。
ていうか初対面で笑顔なの珍しいな。マリーンママくらいじゃないのか?記憶にある限り。
しかしエルフの姫君ってのは独特の美しさがあるねぇ。
時に見てくれ。ドワ子パーティじゃ。
無限の森に入るなり、子供の幻影が見えた。
これはまた泣きが入るんじゃないかというヨカン。
捨てられた城に入ると、すぐにエルフの男性に追いつくことができた。
あの、妙に親近感のあるおっさんも一緒だ。
幻影は幼い頃の王のようだった
幻影が見せたのは王の姉が一族を亡ぼすというものだった。
王は衝撃に耐えられず一時撤退する事になった。
王は暗黒大樹の葉を求め、おふれを出そうとしたが、親近感のあるおっさんが止めた。何故かわたしも助力する感じになったんだが、まぁ、しかたないよな。
暗黒大樹は瘴気に包まれその全貌は見えない。
かつて世界樹だったそれは悲しく佇んでいた。
油断した!気がついた時は大樹の番人に囲まれていた。
が、これを切り払い、一枚の葉を手に入れた。
しかしこれはかなり禍々しいが、困難で魂の束縛は解けるのだろうか……
(謎の大名行列)
後半へ続く……