それはいわゆるひとつの
ガクッと、突然それは来た。
全身を襲う痛みと悪寒、そして脱力感。まともに立っていられなくなった。
ついに来たか……とはいえ、処置ぐらいはしてもらえるんじゃないかと、教会へ
わたしの命の火は、いくばくですか?
何とも弱々しく情けない声でわたしは聞いた。
修行が、間に合わなかったのだ。死ぬのだろう。
すると、神父さんは神妙な顔を崩さず、ゆっくり語りかけてきた。
まにえらさん……あなたは風邪です。
流行り風邪です。一、二日寝てれば治ります。
えっ、風邪ってこんなにしんどいのか……
今までかかったことなかったからびっくり。
奥の部屋のベッドを使ってください。シスターが色々世話をしてくれるはずです。
何とも言えない恥ずかしさを抱え、ベッドで休ませてもらうことにした。
しばし休息です